2024年8月30日

ルノー・ルメール『ドリームランド』日本語版、いよいよ発売!!

皆さん、ご無沙汰しております! ユーロマンガから久しぶりに新シリーズが始まります。その名もルノー・ルメール『ドリームランド』(原正人訳)! 『ドリームランド』は2006年にフランスのピカ社(Pika Édition)から刊行が始まったフランス産マンガシリーズで、フランス産マンガの代表格と言っていい作品。今年2024年の6月には、最新第22巻が発売されました。

物語の舞台は現代のフランス。モンペリエという都市に住む高校3年生のテレンスは、さえない高校生活を送っています。実は彼は、幼い頃に火事で母親を亡くしていて、それ以来、火を怖れるようになり、毎晩のように火の悪夢にうなされています。そんなある日、彼は夢の中で火への恐怖を克服し、そのことによって、夢の世界「ドリームランド」でただ夢を見るだけの夢人(ゆめびと)から、能力を自由自在に操り、ドリームランドを行き交う旅人(たびびと)になったことを告げられます。それからというもの、テレンスはさまざまな仲間や敵と出会い、ドリームランドを舞台に大冒険を繰り広げることになります。

フランス産マンガと言えば、我らがトニー・ヴァレント『ラディアン』(原正人訳、既刊18巻)ですが、『ラディアン』がフランスで刊行されたのは2013年のこと。『ドリームランド』は『ラディアン』よりも7年も早くスタートし、フランスのマンガファンの心をがっしりとつかんでいました。『ラディアン』大成功への道は、『ドリームランド』が切り拓いたと言っても過言ではありません。その『ドリームランド』をついに日本の読者の皆さんにお届けすることができて感無量です。

作者ルノー・ルメールは、今回翻訳出版される『ドリームランド』に先駆け、2018年12月刊の『テヅコミ』Vol.3で手塚治虫の『ジャングル大帝』にオマージュを捧げた「ムーン山の守護者」という短編で、ひと足先に日本にお目見えしています。

『ドリームランド』はルノー・ルメールのデビュー作で、それだけに最初のほうの巻は、今から見ると絵が拙く見える部分もあるのですが、今回お送りする日本語版は、作者自身が描き直し、2022年から刊行されているリマスター版を底本にしています。初期ルノー・ルメールの初々しいアートももちろん魅力的ですが、マンガ家として円熟の境地に達した現在のルノー・ルメールのアートをぜひご堪能いただければと思います。

 

2022年夏には、フランスで『ドリームランド』がアニメ化されることも発表され、目下制作中とのこと。こちらも続報を楽しみにしたいところです。

肝心の『ドリームランド』日本語版ですが、9月6日からLINEマンガで先行連載が始まり、単行本版は10月3日に飛鳥新社から発売予定です。

LINEマンガでの公開&単行本の発売まで、もうしばらくお待ちください。
公開&発売後の皆さんの感想を楽しみにしています!

『ドリームランド』第1巻
著者:ルノー・ルメール
翻訳:原正人
740円+税

あらすじ:

なんでもありの広大無辺な世界…ドリームランド‼
誰もが眠りとともに訪れることができるが、目覚めと同時に忘れてしまう世界。
幼い頃、火事で母親を亡くした17歳の少年テレンスも毎晩“夢人”として訪れては、
火の悪夢にさいなまれていた。
ある夜、彼は恐怖と向き合い悪夢を克服する。
するとその報奨なのか、火を操る力を与えられ、ドリームランドを自由に移動できる“旅人” となった。
昼はさえない高校生のテレンスだが、夜は夢の国で大冒険を繰り広げる。

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