2021年8月7日
8月13日『ユーロマンガ7号』配信開始! 新連載 「どこかで春が」をご紹介!
いよいよ8月13日にユーロマンガ7号を配信開始します! ユーロマンガ6号で終了した連載『メカニック・セレスト』の作者・メルワンが、ユーロマンガ7号に舞い戻ります。ポスト・アポカリプスを舞台にしたアクションSFの前作とはうって変わり、『どこかで春が』では、フランスの若者たちの日常が描かれます。
『どこかで春が(Le Bel Âge)』は2012年から2014年にかけてフランスで出版された作品です。登場人物は20代の女子3人。人生の春を謳歌するどころか、それぞれが見えない生きづらさをかかえ、もがいては空回り。
彼氏と別れたばかりのヴィオレットは、パリ郊外の実家に帰り、アルバイトをしながらあやふやな将来に不安を抱き、
大学の研究に没頭する学生・ヘレンは、論文のことばかりで自分の彼氏はそっちのけ、
ルームメイトの彼氏を寝取った現場を押さえられたリラは、仲良しグループを失いつつも、なんとか体裁を取りつくろうとします。
どこにでもいそうなこの3人が出会い、喜びと苦しみを分かち合いながら絆を深め、新たな門出を迎えていきます。
ヴィオレット、ヘレン、リラは、それぞれの人生でつまずき、あやまちを犯します。その一つ一つは取り返しがつかないけれども、人の一生という尺度の中ではきっとささいなこと。
彼女たちのやりきれない、いじらしい姿を、メルワンがじっくりと、あたたかい眼差しで追っていきます。
一人一人が思い思いにあがきながら、何かをつかみ、出していく答えとは。
『どこかで春が』は、自分を見失いながらもそれぞれの居場所を模索する若者たちのお話です。
リズミカルに移り変わる登場人物の視点にそって、ありきたりの日常から目が離せなくなるでしょう。